不器用な彼が隠した2文字




「…うん、普通…」




味見をしてみたけど、普通。

食べられないほどまずいわけではないし、別に美味しいわけでもない。


いや、お粥ってそんな物だよねきっと!






さっき朝比奈先輩が入っていった部屋のドアを、軽くノックする。


…寝てるのかな?


どうしよう、起こしても平気かな?



でも、このままじゃお粥も冷めちゃうし、鍵がないから私も帰れない。





「失礼します…」





そっとドアを開けると、黒を基調としたシンプルな部屋。

そしてベッドでは朝比奈先輩が寝ていた。