私の言葉に少し眉をひそめた朝比奈先輩。 それに気付かないふりをして、彼に背を向けた。 いつも、先に背を向けるのは朝比奈先輩で。 私はいつだってその背中を見つめていた。 これは、ただのヤキモチだ。 ただの意地っ張りだ。 私の知らない顔で朝比奈先輩は彼女を愛してる。 それが、痛いくらいに胸を締め付けた。