「お前が1番嫌いだよ」 からかうように口角を上げてそう言った朝比奈先輩は、化学室の方へ歩き出す。 その背中すら、愛しい。 「そういう相手こそ、案外好きになっちゃうかもしれないじゃないですか!」 大好きな背中に、へへ、と笑ったら 「ならねぇよ、バカ」 振り返って、意地悪に言う。