朝比奈先輩と、彼女らしき人を見た日からもう1ヶ月以上が経った。


あれから、朝比奈先輩と話すことはないまますぐに夏休みに入って。


連絡先も知らない私は、朝比奈先輩と会う機会すらなくて。


モヤモヤした気持ちを抱えたまま、今までで一番長いように感じる夏休みが終わった。








「おはよー!」




ガラッと教室のドアを開けると、久しぶりに会うみんながいる。


「おはよう、有紗!」

「おはようー!」




「良かった、思ったより元気そうじゃない」



事情を全部話してある紫乃にそう言われて、ニッと笑った。