『音希、好きだよ』


男が近づいてくる、気持ち悪い、やだ、来ないで。


男は、笑ってゆっくり手を伸ばす。やめて、触らないで…!


そうして、私の体に触れる。やめて!!!


──パシンッ!


音が部屋にこだまする。あぁ、やってしまった。


『音希、悪い子だな。お前は俺の××なのに』


そうして、地獄が始まる。いや、もう始まっていた。


───この時間が早く終わりますように。


そうして私は、いつも目を瞑る。