私にかまうなっ!

「ねぇ!!」

気が付くと私は唐沢を呼び止めて

いた。

「あ、ありがと!あとは私が

なんとかする!!」

そう言うと彼は返事をせずに

帰って行った。


【冬翔side】
紫織に相談を聞いてから内心

焦っていたんだ。

もしかしたら、取られるかも

しれないからだ。

「くそっ!!」

俺はイライラしていて、壁に

拳をぶつけていた。

その時

「唐沢君だよね。」

にこにこして近づいてきたのは

明らかに男の先輩だった。