溺愛御曹司の罠  〜これがハニートラップというやつですか?〜

「おやすみ、拓海」
と花音が可愛らしく笑う。

 花音……。

 ああ、やっぱり、今日もなにも言えなかった。

「送ろうか?」
と言うと、

「いいよ。隣なのに」
と笑う。

「そうか、気をつけて」
と拓海は、そこで見送った。

 花音。
 いや、最後には俺だ。

 俺のはずだ。

 ずっと花音を支えてきた俺に気づいてくれるはず。

 え?
 支えてた? とか訊き返してこられそうだが……。