「でも、課長、声も素敵です。
歌は歌わないんですか?」
「今、課長じゃない。
歌も歌わない」
そう素っ気なく言ってみたが、
「カンツォオーネとか似合いそうですけど」
と言ってくる。
「ゴンドラにでも乗れというのか」
しまった。
イタリアを引きずってしまった。
話をそらさなければ、と思う。
「でも、課長」
「今、課長じゃない」
と話題をそちらにそらすように、少し強めに言うと、
「……し、昌磨さん」
自分で言っておいて、花音は赤くなる。
そのままうつむいた。
その様がちょっとおかしくて、なんとなく呼びかけてみる。
「花音」
「は、はいっ」
……本当に名前を呼ぶとビクつくな。
「花音」
「はいっ。
って、かちょ……昌磨さん、面白がってますねっ」
ははは、と笑いながら、二人で線路沿いを歩いた。
歌は歌わないんですか?」
「今、課長じゃない。
歌も歌わない」
そう素っ気なく言ってみたが、
「カンツォオーネとか似合いそうですけど」
と言ってくる。
「ゴンドラにでも乗れというのか」
しまった。
イタリアを引きずってしまった。
話をそらさなければ、と思う。
「でも、課長」
「今、課長じゃない」
と話題をそちらにそらすように、少し強めに言うと、
「……し、昌磨さん」
自分で言っておいて、花音は赤くなる。
そのままうつむいた。
その様がちょっとおかしくて、なんとなく呼びかけてみる。
「花音」
「は、はいっ」
……本当に名前を呼ぶとビクつくな。
「花音」
「はいっ。
って、かちょ……昌磨さん、面白がってますねっ」
ははは、と笑いながら、二人で線路沿いを歩いた。



