「子供の頃ですよ。
そんなに長い間じゃなかったけど、子供だから、すぐ覚えちゃって。
でも今は、聞き取れるけど、あんまり話せないんですよね。
この方たちは、日本語聞き取れるけど、話せないらしくて。
ちょうどいい具合に会話が成り立ってますー」
老夫婦が昌磨に、
「いや、私たちはアメリカ人なんですけど。
イタリア系で。
この方が、英語はわからないけど、イタリア語ならわかるって言うので」
と言い、ははは、と笑っていた。
「英語がわからないってなんだ。
お前、ほんとに日本の学校出てるのか?」
「いやいや。
ところどころはわかりますよー。
イタリア語ほどはわからないってだけで」
「……お前、ほんとにイタリアに住んでたのか?」
「へ? はい」
と言うと、
「よし、帰れっ」
と言われる。
「えっ?
なんでですかーっ」
課長っ、ひどいっ、と叫ぶと、
「あれっ?
今度は泣き上戸?」
と老夫婦に珈琲を運んできた良が笑う。
「よしよしくんっ!
この人、私に帰れって言いますよーっ」
「そうなんだ?
悪い人だね。
じゃあ、花音さん、今日は、うちに泊まる?」
良がそう言った瞬間、
「帰れ」
と花音は昌磨に首根っこをつかまれていた。
そんなに長い間じゃなかったけど、子供だから、すぐ覚えちゃって。
でも今は、聞き取れるけど、あんまり話せないんですよね。
この方たちは、日本語聞き取れるけど、話せないらしくて。
ちょうどいい具合に会話が成り立ってますー」
老夫婦が昌磨に、
「いや、私たちはアメリカ人なんですけど。
イタリア系で。
この方が、英語はわからないけど、イタリア語ならわかるって言うので」
と言い、ははは、と笑っていた。
「英語がわからないってなんだ。
お前、ほんとに日本の学校出てるのか?」
「いやいや。
ところどころはわかりますよー。
イタリア語ほどはわからないってだけで」
「……お前、ほんとにイタリアに住んでたのか?」
「へ? はい」
と言うと、
「よし、帰れっ」
と言われる。
「えっ?
なんでですかーっ」
課長っ、ひどいっ、と叫ぶと、
「あれっ?
今度は泣き上戸?」
と老夫婦に珈琲を運んできた良が笑う。
「よしよしくんっ!
この人、私に帰れって言いますよーっ」
「そうなんだ?
悪い人だね。
じゃあ、花音さん、今日は、うちに泊まる?」
良がそう言った瞬間、
「帰れ」
と花音は昌磨に首根っこをつかまれていた。



