溺愛御曹司の罠  〜これがハニートラップというやつですか?〜

「お前、まだ、課長と昌磨が混在してるな」
とわざと睨んでみせると、

「す、すみません」
と謝ってくる。

 まあ、そんなこと強要すべきことでもないのだが。

 手を離すと、花音は自分を見上げてきた。

「ちょっとずつでいいから……。
 俺に近づいてきてくれると嬉しいんだが」

 今の気持ちをどう言っていいのかわからず、そう言う言い方をした。

 花音は小さく、
「……はい」
とだけ頷く。