溺愛御曹司の罠  〜これがハニートラップというやつですか?〜

「いや、俺は最初はなんとも思ってなかったんだが」

 なんとも思ってなかったってな……と思っていると、
「ああ、そういう意味じゃなくて。
 緊張してなかったって意味だ。

 最初にお前と車で支社まで出かけたときには、ただ、随分と風変わりな美人だな、と思ってた」
と昌磨は言う。

 美人は入れてくださいますか。
 ありがとうございますっ、と思ったのだが。

 いや、待て。
 こう見えて、課長はやさしいからな。
と口に出したら、どう見えてだ、と突っ込まれそうなことを思った。

「わ、私に気を使って言ってますか? それ」

 そう思わず、問うと、
「なんでお前に気を使わなくちゃいけないんだ。
 しかも、風変わりな美人の何処が褒め言葉だ」
と言ってくる。

 うう。
 まあ、そうか……。

 でも、私に対する評価としては、高い方だと思ったのだが。

 拓海と兄に言わせれば、私などボロカスだ。

 今までの数々の暴言を思い出し、改めて疑問に思う。

 拓海……。

 本当に私のこと好きなのか?