「滝沢くん、おはよ。」

「……おはよ」

教科書や筆箱を机に突っ込んで

参考書を開いた。

シャーペンを取り出し、

ルーズリーフに数学の公式を書いていく。


「……」

のはいいんだけど、

さっぱりわからない。

真那に聞こうかな、

と思って前を向くと、
真那はトイレなのかいなかった。

斜め前の子は、

多分私の方が勉強ができる。

滝沢くん、確かかなり頭良かったよね?