それでも好きなんです。

「分かってるんじゃん。紅音にはもっと

いい人いるよ。わざわざあんな奴、すき

にならなくても。傷つくだけだよ?」

 心の中で分かっていても、他の人に言

われたらなぜか嫌な感じになる。

「分かってるけど、そんな、そんな風に

悪く言わないでっ」

 ダンッとテーブルをたたくと他の客が

おどろいてこっちを見る。

 優理と梨菜はハッと周りを見て、ぺこ

っと頭を下げる。

 あ、うるさかったかな。

「あか、ね・・・?」

 光希がおどろいた顔で私を見る。

 その顔を見て後悔する。せっかく私の

ために開いてくれたのに。

 そりゃ、いきなり怒鳴ったらびっくり

するよね。

「あ、ごめんねっ。心配してくれたんだ

よね。えっと・・・、あのケーキ取って

くるね!」