「お前さ、ふざけんなよ」

「は?」

 意味が分からない。

 唐突に言われた言葉に目を見開く。

 何でそんなこと言われなきゃなんない

の?

「どういうことよ!」

 負けじと航太をにらみつける。

 航太は全く、意にも介さず平然とした

顔をする。

「何でもねーよ」

 そういうと、部屋に戻ろうとしたのか

歩き始める。

 その時、航太はくらりとふらつく。慌

ててそばに駆け寄り、支えた。

「熱い。寝てなよ馬鹿!」

 そうだった。すっかり忘れてたけれ

ど、航太って熱だったんだ。