バランスを崩して、玄関の廊下の床に

尻餅をつく。

 その時を見計らって、私を押し倒す。

「きゃあっ!」

 つまりこれって、床ドン!?

 涼斗の壁ドンに続いて!?

 顔が真っ赤になっていくのを感じなが

ら、動けずにいた。

「へ、ちょ、航太!?」

 必死に冷静さを取り戻そうとするが、

航太は首元に顔をうずめてささやく。

「ん・・・、何?」

 いやいやいや、何?じゃなくって!

「ひゃあっ!」

 首元に息を感じて、ぶるりと身体を

震わせる。