あれ?顔赤くない。熱じゃなかったっ

け?

「あれ?熱じゃなかったの?あ、風邪?

熱はないんだ」

 そういうと、さっさと帰ろうとする。

「あ、おい」

「何?」

 冷たくなったことに少し後悔する。

 そんな私のことに気付かず、少し考え

てから私を見た。

「なぁ、プリント、せんせーから頼まれ

た?」

 え、だったら何?それしかないでしょ

う?

 そう疑問に思いながらも頷く。

「うん。だったら・・・キャッ!!」

 不意に、航太は私を玄関の中に入れよ

うと、手をぐいっと引っ張った。