思わずため息がつく。

 昨日あんなことあったばかりなのに。

 どうこう悩んでいるうちに、放課後に

なってしまった。

 「う~。どうしよ」

 ポストに入れようと思ったが、絶対今

日中に人が開けるとも限らないし。

 玄関の前で、一人たたずんでいた。

「もう!どうにでもなれ!」

 半ばやけになって、インターホンを押

す。

 ピーンポーン

 聞きなれた音が響き渡って、あわて

る。

 どうか本人が出ませんように!

「はい」

 どうやら希望は打ち砕かれた。本人

が出てきてしまった。

「これっ!プリントだから!」

 ばっと差し出したプリントを受け

取って、じっと私を見る。