「うん。ありがとう」

 純粋に、幸せを願ってくれて嬉しかっ

た。

「じゃあ、アイス食べよ!」

 優理はそう言って、チョコとバニラを

選ぶ。

 イチゴ、抹茶、レモン、チョコミン

ト。たくさんの種類が並ぶアイスを楽し

そうに眺めていたら、ふと沢山のケーキ

に囲まれた、スイパラへ行った時のこと

を思い出していた。

 あの日も、航太と深央加は一緒にい

た。

 正直言って、うらやましい。

 口げんかや、毒舌の吐きあいしかして

ない。

「私は、航太のこと振り向かせられるの

かな。」

 微かな不安は、頼んだチョコミントと

一緒に飲み込んだ。