「え、えっと。・・・う、うん。」

 視線を外してしまう。だってあんまり

話さないし、よく知らないから。

 涼斗は首をかしげたが、にっと笑って

ノートにメモをする。

 私はふぅとため息をついた。き、緊張

したぁ・・・。

 普段話さない人は、たとえクラスメイ

トでも緊張しちゃう。

 ふつうさっきの私の反応を見たら、変

な人だなぁとか、何コイツって思うよ

ね。案外涼斗君っていい人なのかな。

 そう思いながら、ノートにメモをし

た。


 放課後

「えっと、会議室だよね?」

 はぁ、とため息をついて、面倒そうな

顔をするが、実は航太がいるから嬉し

かった。

 ガチャ、とドアを開けると、まだだれ

も来ていなかった。

「誰もいない・・・」