【航太side】
あーくそ。やっちまった。
教室へ戻るときの紅音は、悲しそうな
顔をしていた。理由はなんとなくわか
る。俺が深央加の事ばっか心配して、謝
れって言ったからだ。
「くっそ。カッコわりぃ」
好きなヤツに冷たく当たることしかで
きない。こんなの幼稚なヤツだけだろ。
紅音が傷ついてることは薄々わかって
る。だけど謝ることも、慰めることもで
きない。紅音以外のやつにはそんなに冷
たく当たんないのに。
紅音って案外鈍感なんだな。
好きなヤツに意地悪するという、超分
かりやすい事してんのに。
「あ゛-くそっ!!」
誰もいない静かな廊下に自分の声が響
き渡る。
あいつ、どう思ってるのかな。
あーくそ。やっちまった。
教室へ戻るときの紅音は、悲しそうな
顔をしていた。理由はなんとなくわか
る。俺が深央加の事ばっか心配して、謝
れって言ったからだ。
「くっそ。カッコわりぃ」
好きなヤツに冷たく当たることしかで
きない。こんなの幼稚なヤツだけだろ。
紅音が傷ついてることは薄々わかって
る。だけど謝ることも、慰めることもで
きない。紅音以外のやつにはそんなに冷
たく当たんないのに。
紅音って案外鈍感なんだな。
好きなヤツに意地悪するという、超分
かりやすい事してんのに。
「あ゛-くそっ!!」
誰もいない静かな廊下に自分の声が響
き渡る。
あいつ、どう思ってるのかな。


