「……ほかのヤツに、触られてんじゃねーよ」
……ん?
タカシの声のトーンが予想してたものとちがって、おれはドアにはさまった状態のまま、かたまった。
怒ってる……?
怒ってる……っつーか。
なんか、スネてるみたいに聞こえたのは……気のせいか?
「……っ、あー」
息を吐くようにそう言うと、タカシはくしゃりと、整った顔をゆがませた。
「ごめん。かっこわり……余裕ねーな」
そうして頭をもたげると、あかねの肩口に、そのひたいをもたれさせる。
「……貴志く、」
「……俺も1年、はやく生まれたかった」
「……っ、」
「あかねと同じ学年がよかった。同じクラスがよかった」
「………あ…」
「……目ぇ届くとこにいないと、心配なんだよ」
そう言って、頭を起こすタカシ。
そこにのぞいていたのは、ものすごく悔しそうな、照れてるような。
能面じゃない……表情のある顔で。
「……可愛すぎんだよ、あかね。自覚して」



