おれが入る前に、ドアはピシャッ!!としめられたけど……ネコの底力なめんな。
俺は両手をかけると、全身全霊の力をこめて、どっこらしょ!とドアを引っぱった。
なかなかに重いけれど、何度も繰り返せば、少しずつすき間ができていく。
そのすき間から、なんとか顔を入れ込んで……
「………〜!?」
そこで見た光景に、おれはふぎゃーっ!!と奇声を上げそうになった。
……タカシが。
タカシの野郎が、あかねを壁に追いつめてたんだよ。
両手を壁について、逃がさないように、あかねを囲ってて。
「きゃ……、た、貴志くん!?」
おれと同じく、あかねも混乱してるみたいだ。
ひとまわりもふたまわりも背が高いタカシを見上げて、しどろもどろ。
肩をきゅっと、縮こめている。
「な、なんで貴志くん、家庭科室に…っ、」
「今から作った菓子持ってくってメールきたのに、いっこうに来ないからだろ。それより、」
声をうわずらせるあかね。
それに対し、タカシはものすごくおそろしい怒声をーー



