『はぁ、帰ろ』
私はサボリ魔と有名でもある。
いつものごとくこのまま家へと帰ってしまおう。
首にされないのは私自身よくわかっていない、けど給料はいつも多いいし最高です。
「あれ、お姉ちゃんのこの前の人だ!」
小学2年生ぐらいの男の子、相手は私のことを覚えているようだが、私の記憶には少年の思い出が無に近い。
でもどこかで見たような
「お姉ちゃん前の風船ありがとう!」
『あ、思い出した。
いいんだよ、それよりももう時間も5時だから日が暮れる前に帰りなさい』
「はーい」
お姉ちゃんお姉ちゃんと声を出しながら後ろをチラチラ何度も振り返ると手を振る。
飽きないのか毎度楽しそうにやっている
あー、めんどくさい
隣で歩いている大勢の人に聞こえない声で言ってみた。
『やばい』
目の前の信号に滝川がいる、こっちを向かないことを祈る。
お願いします、見つかって連れ戻されませんように
そんな願いが叶わないのは当たり前だ
こちらを見たかと思えば嬉しそうに信号が青いになっとたん走ってる。
「水嶋さん、今日もお疲れっすか?
それよりまたサボりつもりっすね刑務所に行きますよ」
『いやです、体調が悪いんです』
真顔で言ってみたが、笑い飛ばされる。
何が冗談やめてくださいよーっだ
冗談じゃなかったらどうするつもりだ
「ほらっ、岡田さんのところに行きましょう」
『えー、また岡田さん?
せめて小木(こぎ)さんにしてくださいよ』
小木さんとは警部をやっている、岡田さんと同じ地位の人である。
彼女は地毛の茶髪に黒い瞳というとても美人で有名な優しい人だ。
因みに私の一番好きな女性ランクにも入っている。
「我儘はだめですよー」
『あぁぁぁー』
「岡田さん、連れてきました!ってあれ? いませんね」
『よっし!』
岡田さんはどうやら外出中のらしい、けど妙だ電話も出なかったし何かあったのだろうか?
まぁ、いい
ここは小木さんに頼もう!
『小木さん、ただいま戻りました
体調悪くて休みたいんですがいいですか』
「ちょっと水嶋さん、勝手に……」
「あら、可哀想ね
明日も休んだほうがいいわきっと」
『そうですねそうします』
全くもって顔色が悪いわけでも、どこか具合が悪そうに見えるわけでもない。
いつでもポーカーフェイスの私に彼女は遠慮なく休みをくれ、心配をしてくれる。
これこそが女神と呼ぶべき女性なのではないだろうか? 少なくとも私はそう思う
「そういえば、岡田さん見なかった?
四時間前から見当たらないのよ
そろそろ探そうかしら」
『見たらおしらせします。
それでは明後日また』
「ちょっと小木さん、明らかにズル休みじゃないすか、止めてくださいよ」
無理に働かせないわ! などと真剣な眼差しで怒られた滝川さんは何も言えなかったのだった。


