『今日の事件は何?』
珈琲が注がれたコップを口元に運び私は真顔で目の前にいる警部に話しかける。
私はただの巡査、階級で言えば一番下だ
こんな私はごく普通の警察
「今回は事件じゃない、ただの近所迷惑との報告が入った。」
『はーい』
「生意気なやつめ」
チッと舌打ちが聞こえる。
自己中な私は彼を睨みつけると報告のある住宅へと向かった。
「ゆとり世代ですね」
「あの髪型からどうにかしたらどうだね」
「本当それっすよ」
警部補の滝川と警視の岡田が話す。
二人ともこれと言って特殊はなく、ごく普通の警官だ。
「俺は交番に戻りますねー」
「あぁ」
岡田は資料を眺める。
それは先程いた生意気な巡査の水嶋の資料、情報は一切なし。
訳ありで入った彼女は謎に包まれいる。
「わかるのは名前だけか
いいのかねぇ、こんなのが警察なんて」
窓を眺めながら考え事をする岡田を見たものはもういない。