早川彩澄の華麗なる日々


という、一種の都市伝説として語られていた。


「――実在してたんですか?」


あまりにも現実離れした話で、まさか事実だとは思ってもみなかった。


「市内の飲食店じゃ有名よ?」


「じゃあ噂って、全部合ってるんですか」


「うーん、まあ大体ね。でも最近じゃ穏便になってる方だよ?さっきのだって、首に当ててたのってナイフの峰だったはずだよ。脅しならヒヤリとした感覚だけで充分効果あるって言ってたし。まあ私達には出来ないけどね」


「…………マジっすかぁ……」


気の抜けた声を出しながら、男はようやく椅子に座る。早川の行動に興奮状態で、座るどころではなかった。



数分後、落ち着きを取り戻した男は、「お疲れ様です」と入ってきた早川の声に驚き椅子から転げ落ちた。


《彼女は伝説である》