早川彩澄の華麗なる日々


女店員の異様な言動を目の当たりにした男達の内一人が、早川の名札を見て引き攣った声を出す。


「……ヤバッ、『ハヤカワ』だ……。帰るぞホントこれヤバいことになるから」


「え、何?お前この店員と知り合い?」


「ああお客様、以前どこかでお会いし――」


早川の言葉を待たずに、顔を恐怖で歪めた男はポケットから取り出した財布からお札を抜き取り、テーブルに叩き付けるようにして置いて仲間を待たずに外へと向かう。


「え、ちょッおい!?どうしたんだよ?」


会計をすればお釣りが出る代金を払った男に、仲間は困惑した表情を浮かべながら店を出ることにした。仲間の驚愕っぷりもそうだが、営業スマイルで居続ける早川に気後れしたのも理由の一つだ。