早川が手にしているのはICレコーダーだった。沖田がそれを元に早川に相談したのか、相談された早川が証拠を取るように言ったのか。どちらか判らないが、ともかく――。
『ホント下手だね、この盛り付け。もっと上手く出来ないの?ちょっと、ちゃんと聞いてんの?』
『す、すみませ――』
『何?その不満そうな顔。私は公平な目でそう言ってんの。判る?』
再び再生された会話。今度は別のアルバイト店員とのものだ。
「他にもありますが省略します。ちなみに、マシな方をお聞かせしました。私自身、あまりに酷いものは聞きたくありませんから」
ICレコーダーをポケットに仕舞いながら早川が言った。
「これを店長に提出します。瀬ノ内さんの暴言が注意と呼べる程度であるなら、これを提出しても問題はないですよね」
「……お、脅し?――何が目的!?」
「最初に申し上げた通り、あなたにこの店を辞めて頂きたいのです」



