「唐突で申し訳ありませんが、瀬ノ内(せのうち)さん、ここを辞めて頂けませんか」
更衣室で早川が切り出した言葉に驚き、瀬ノ内と呼ばれた女はその場に立ち尽くす。
「え、ちょ、何?早川さん。いきなり……何の冗談?」
「冗談ではありません。人との繋がりが重要であるこの職場に、あなたは相応しくないと結論づけましたので、こうしてお願いをしているのです」
休憩室も兼ねた場所にいるのは、早川と瀬ノ内と呼ばれた女性社員のみ。
「い、いや。意味判らないんだけど、何で?私、何かした?」
「理由をこれから説明致します。まず一つ目、後輩やアルバイト店員に対して虐めと言える扱いがあること。失敗ともいえない些細なことを重大な損失であるかのように責め立てていますね。
二つ目、自分のミスを人に押し付けること。ミスの原因は瀬ノ内さんにあるというのに人の失敗であるかのようにする。非常に問題あると思います」



