視線で追ってると、その人は、いきなり立ち止まって、振り返ると、

「お前、名前は。」

「あ、えっと、佐藤望愛です、望む愛とかいて、望愛です。」

というと、

軽く笑って、

「おっけ、望愛なんかあったら言えよ。
一応学校おなじみてーだし。
俺たいてい、屋上にいっから。」

とだけ言ってから、二宮くんは、また歩き出した。

??

何かってなんだろ?


と思いながら、私は、ありがとう!と叫んでから、

帰路に着いた。

優子のことを考えながら。