名前は、確か、

二宮愛希くん。

私の視線に気づいたのか、

「なに。」

と、冷たく聞いてきた。

あ、どうしよう。

「あの、すみません。
ここにあった家って、」

と聞くと、

「あぁ、あんた、いつも来てたやつ?
ここのやつ今日の朝でてった。
興味ねぇけどな。」

と言って、綺麗な白い家の、門に手をかけて、

歩き出した、

二宮くん。

なぜか、その姿に、私は、胸が高鳴った。