「愛希くん。」 「…ん。」 「私ね、愛希くんのこと愛してる。」 「…ん。」 「愛希くんが記憶をなくした時もそうだったよ。 変わらず私は愛希くんを愛してたよ。」 「ん。」 「愛希くん、笑って。 愛希くんの笑顔が、何よりも大好きだから。」 私は愛希くんから離れて、 笑って見せた。 さっちゃんの泣き声が聞こえた気がした。 ちゃんと、聞いてくれてるんだね。 私頑張ってるよ? でも、 明日、明日までお別れはしない。 したくない。