「望愛ちゃん。」
「はい。」
「ごめんねっ、」
「…え?」
「ごめん、望愛ちゃん辛いよね、
ごめんね、なにもできなくて、本当にごめんなさい。」
震える莉奈さんの声。
「莉奈さんのせいじゃないです。
自分を責めないでください。
私が悪いんです。
あんな、くだらない噂に惑わされて、
愛希くんを、信じられなかったっ。」
ぽろっと、一筋の涙が愛希くんの頬にこぼれ落ちた。
まるで愛希くんが泣いてるみたいで、
「望愛ちゃん、
ずっとそうやって自分を責めていたのね、
大丈夫。
大丈夫だから、望愛ちゃんは悪くない。
悪いのはあの3人組よ。
だから、望愛ちゃんのせいじゃない。」


