泣きながらなんとか準備を終えて、玄関を飛び出した。 光は多分部活だね。 家の鍵を閉めて、 門を見ると、ちょうど車が止まった。 「蓮さんっ!」 「望愛!」 「愛希くんは?!」 「今、診察中だ、早く乗れ!」 「はい!お願いします!」 車に素早く乗り込むと発進する車。 愛希くんの記憶が戻ったかもしれない。 だけど、戻ってない可能性もある。 不安と期待が風船になっていた。