_______
___________
______________
泣き続けていた私は気づいたら寝ていたらしくて、
起きると同時に優しい弟がスマホを充電してくれたらしくて、
そのスマホから着信音が鳴り響いた。
ディスプレイも見ずに電話に出ると、
『もしもし?!望愛ちゃん?!』
「え?莉奈さん?どうしました?」
『あのねっ!愛希が、愛希が、
記憶が戻ったかもしれないらしいのよっ!』
「………え……?」
スマホが手から滑り落ちたのがわかった。
『…ちゃん?!…の…ちゃん?!…望愛ちゃん?!』
「はい!!」
急いで拾い上げると、
『今、蓮が迎えに行くから一緒に来てくれる?!』
「いいんですか?」
『うんっ!きてほしいのっ!
それじゃあ、切るね!
多分、10分ごろで着くと思うから!』
と言って切れた電話に急いで準備をした。
ボロボロ涙が溢れるのがわかった。
奇跡が起こったかもしれない。


