「愛希くんっ!」 頭に血を流して私の方に倒れこんできた愛希くんを慌てて支えた。 なんで、なんで、いやだよ。 「愛希くん、やだ。 愛希くん、目を開けて。 愛希くんっ、愛希くんっ、」 ぼろぼろ止まらない涙。 3人は、ただ呆然と突っ立っていて、 私は、ポケットからケータイを取り出して震える手で、 119番に電話をかけた。 泣きながら必死に通報するとすぐに来てくれた救急車、 連れてかれる愛希くんを必死に追いかけた。