「どういう……ことだ?」


俺はますますわからない。


俺は、こんな理不尽な償いをさせられる覚えなんてない。


ここにいたメンバーだって、そこまで悪い奴らだとは思えない。


特に、穂香や澪、それに優志なんて虫も殺せないような奴らに見える。


「お前にはその必要がない。だから記憶は戻らない」


「は……?」


俺は車掌の言葉に目を見開いた。


俺にはその必要がない?


必要がないのなら、どうしてこんな所にいるんだ?


ますますわからなくなり、俺の頭は混乱する。


「すべてを見せてやる。ついてこい」


そう言われ、俺はゴクリと唾を飲み込み立ち上がったのだった。