Ri.Night Ⅳ



「もし心変わりしたらまた追いかけ回してやるよ」


「ならないから!」


さっきの声色が嘘みたいにフッと意地悪そうに口角を上げる中田。


そんな中田に慌てて返事する。




「凛音、俺は今までの事を謝るつもりはない」


「あたしだって謝られても許す気なんかない」


「……だろうな」



フンッとわざとらしくそっぽを向いて見せると、中田はククッと喉を鳴らして笑う。



「もう獅鷹に手を出さないで」



声の音量を普通に戻した。


ここからは皆にも聞いて貰わなきゃいけない。



「出さねぇよ。お前が手に入らないんだ。出す必要はない」



中田も音量を普通に戻す。


いや、普通よりも大きく感じた。


まるで皆に聞かせるように。




「……もう“無駄”だと分かりきってるからな」



そう言った中田の表情は憑き物が落ちたかのように清々しくて。


中田の中ではもう全てが終わったんだと感じ取れた。


それを見て、あたしもようやく終わったんだと実感する。




……終わった。


抗争が終わった。


終わったんだ……。



そうホッと一息ついた時。



「凛音ちゃん!!」


「凛音さん……!!」



……え?


突然、複数の声に呼ばれた。