Ri.Night Ⅳ


「初めはそうだった。鳳皇を潰す為に利用しようと思った。

ただ……それだけだったんだ」



力無く紡がれた言葉と共に逸らされる視線。


その視線を追いかけて同じ様に地面を見つめる。



「でも、あたしは中田に好かれるような事してないよ?」



あたしは中田を目の敵にしていた。


喧嘩をした事があっても好かれるような事をした覚えはない。



「……闘う姿」


「闘う……姿?」



思ってもみない言葉に眉を寄せ、少しだけ首を傾げる。



「どこが、と言われればなんて答えたらいいのか分からない」


「………」


「ただ魅了されたんだ。お前の闘う姿に」



そう言って中田は再び視線を上げ、熱を帯びた瞳で真っ直ぐあたしを見つめた。





「ありがとう」



気付けばそう言っていた。


何故だかは分からない。


口が勝手に動いていたんだ。



「好きになってくれてありがとう」



いや、動かされたのかもしれない。


中田の言葉に。

中田の本心に。


きっと動かされたんだ。

だって、本当にそう思ってる。


あれだけ嫌いだと思った中田に、そう思ってる。



「……凛音」


「けど、中田の元には行けない」


「………」


「……ごめん」


「………」


「あたしが一緒にいたいのは中田じゃないから」