Ri.Night Ⅳ


「……っ、だが、あの時はそれ以外何も言わなかったじゃねぇか!」


「言わなくても理解したんだよ。桐谷は“あの会話”で俺の真意を見抜いた。

俺がお前と手を組んだフリしているとな」


「……クッ」



悔しそうに噛み締められた唇は、今にも噛み千切りそうなぐらい歯が食い込んでいた。


中田の剥き出しとも言えるその感情に、最早哀れとしか言いようがない。


だが、そこは中田。


簡単には引き下がらなかった。



「何故此処まで手の込んだ事をした?」



中田の鋭い視線が貴兄へ襲いかかる。



「お前には分からないか?Dを倒すには必要不可欠なモノがあったんだよ」


「必要不可欠なモノ?」



中田は心当たりがないのか、怪訝な顔で貴兄を見据えた。


そんな中田に貴兄はフッと笑みを零す。



「奴等には特定の居場所がない。だから抗争を仕掛ける事は無理だった」


「………」


「そこで俺は考えたんだ。

抗争に行けないのなら“来てもらえばいい”。

奴等から出て来るような状態を作れば、ってな」


「………」



確かに貴兄の言う通りだ。


溜まり場がないと喧嘩を仕掛けにもいけない。


貴兄はDの事をほとんど知らないような事を言っていた。


名前と存在だけしか知らないのなら、呼び寄せる事は不可能だ。


だからこの計画を立てたの?