Ri.Night Ⅳ



「なっ……!?」


「………っ」



予想外の言葉に驚くあたしと中田。


驚きすぎて何の言葉も出て来ない。


貴兄はそんなあたし達に追い討ちをかけるように続けた。



「鳳皇を見張っていた事もまた事実だ。けど、それは鳳皇の出方を見ていただけの事。


中田、お前は凛音がいなくても鳳皇を潰そうとしていた。そうだろう?」


「………」



無言は肯定を意味しているのか、中田は何も言わずに下唇を噛み締めている。



「中田だけじゃない。鳳皇、お前等も中田を潰そうとしていた筈だ」


「あぁ」


「そして、凛音を取り戻そうとしていた」



え?取り戻そうとしていた?



「そうだ。俺達は凛音を取り戻したかった。だが、中田との決着がまだついていない。そんな中で獅鷹の元へ行っても取り戻せないと思った。

中田を潰してからじゃないとまた凛音は狙われる。そう思ったから中田を潰そうと思ったんだ」


「……十夜」



今、理解出来た。“あの時”の十夜の言葉。


マンションの外階段で言ってたあの言葉。



“けど、その前にやらなきゃいけない事があった。いや、ある”



それはこの事だったんだ。


十夜の言ってた“やらなきゃいけない事”って中田を潰す事だった。


十夜はあたしが安心して戻れるように、


そして、貴兄を説得しやすいように中田を潰そうとしていた。