ビルの入り口で立ち止まっている優音達。
優音の前にはカイと智広くんがいた。
二人は愉快そうな表情で優音を見ている。
「まさかこんな所にアンタがいるなんてな」
……っ、智広、くん?
何?な──
「凛音サン、“此処”に鳳皇を連れて来られちゃ困るんだよね」
凛音、さん……?
ってまさか、まさか──!!
優音が“凛音”だと間違われてるの!?
「一緒に来て貰おうか」
嘘でしょ……?まさか優音があたしに間違われるなんて。
でも、間違われても仕方ないのかもしれない。
智広くんはあたしに双子の弟がいる事を知らないから。
遥香さんが襲われた時優音はいなかった。
だから智広くんはあたしだと思ったんだ。
……どうしよう。
このままだと確実に優音はビルの中へと連れ込まれてしまう。
あたしの代わりに優音が捕まるだなんて絶対に嫌だ。
助けなきゃ。
行くなら今しかない。
今ならまだ闘うにしても人数が少ないし、場所も建物の中より外の方が逃げれる確率が高いだろう。
……行くしかない、か。
突っ込む覚悟を決め、ギリッと唇を噛み締めて優音の両脇にいる男達を真っ直ぐ見据えた。


