「……あぁ、そういう事か」
「そ、そういう事って?」
説明した途端、険しい表情に切り替わった優音。
優音はおもむろに目線を下げると何か考え始めた。
その意味深な言葉と険しい表情に言い様のない不安が沸き上がってくる。
「凛音、今すぐ桐谷に電話しろ」
「……っ、え、なんで……?」
「いいから、今すぐしてこい」
意味が分からない。
優音は何を考えてるの?
分からない。分からないよ。
説明してくれなきゃ分からない。
「優音、」
「智広という奴は“D”のスパイだ」
「えっ」
スパ、イ……?
智広くんが?
スパイという言葉に鼓動が早鐘のように速くなる。
「なんで……」
「奴が此処にいる事が何よりの証拠だ」
「………」
「見ろよ。アレが仲間だという以外に何がある?」
「……っ、」
優音に導かれて智広くんを見れば、優音の言う通り智広くんはカイと笑っていた。
とても親しそうに。
「奴がスパイに間違いないのは確かだ。
どうやって鳳皇に入り込んだのかは分からない。正直、俺は充という奴も怪しいと思ってる」
「……っ」
充くん、が……?


