「成る程な。俺達は捕まえた奴等を“D”だと思い込んでいた。
“D”の居場所を吐かない限り解放はしない。奴等はそんな俺達の心理を読んでいたんだ。だからあのメールを作っておいた。
もし、捕まってもあのメールを鳳皇に見せれば捕らえた奴は“D”と無関係だと判断し、早々に解放する。
“D”のトップはそこまで見抜いていたんだ。だから昨日の策を実行した」
「そんな……」
まさか奴等がそこまで考えていたなんて……信じられない。
煌と彼方の会話を呆然と聞く事しか出来ないあたしは最早ショート寸前。
昨日の出来事や今の会話の内容が脳内でぶつかって上手く処理出来ない。
──コンコン
混乱する中、突如室内に響いたのは荒々しいノックの音。
「失礼します!今、俺等の携帯にこんなものが……!!」
返事をする前に開けられた扉に全員の視線が集った。
姿を見せたのは先程と同様、険しい表情をした冬吾くん。
焦りと困惑が入り混じったその表情に室内の空気が一変する。
「──冬吾、見せろ」
そう言って立ち上がったのは、総長である十夜。
携帯を持ったまま玄関に立っている冬吾くんの元へ早足に寄って行き、差し出された携帯を手にする。
直後、画面へ視線を落とした十夜の眉間に皺が寄った。
その表情を見た煌が素早く腰を上げる。


