「凛音、お前がいなかったら遥は連れて行かれてた。お前のお陰で助かったんだよ」
「煌……」
クシャリとあたしの頭を撫でた煌は膝に右肘を立て、片眉を上げて呆れたように笑った。
「別に奴等を逃がしたぐらい何て事ねぇよ。どうせ直ぐ捕まえるしな。奴等の寿命が少ーし伸びただけだ」
更にそう付け加えた煌は、まるで気にしていないとでも言うようにフンッと鼻で笑ってみせる。
「そうそう!りっちゃんにたんこぶ作った奴俺が取っ捕まえてやるからな!」
「俺もギッタギタにしてやる!!」
そんな煌に便乗する陽と彼方。
壱さんも穏やかな表情で頷いてくれた。
皆の優しさに目頭が熱くなる。
「……ありがとう。ごめんね」
そうお礼と謝罪を言うと、皆はニッと笑ってくれた。
その笑顔に心が温かくなる。
……皆、本当にありがとう。
「えっと……話し戻すけど、じゃあ、あのゲームは奴等の嘘だったって事なのかな?」
「いや、そうとは限らねぇだろ。ゲームは実行されていて、その中に“D”が紛れ込んでたのかもしれねぇ。
でも、ゲーム自体が存在していなかったとしたら、奴等が俺達に見せたあのメールはあらかじめ用意されていたという事になる」
……あらかじめ、用意されていた?


