『バーカ、俺を誰だと思ってんだよ。お前の片割れだぞ?分かるに決まってんだろ』
「……っ、優音……」
拗ねた口調から一変し、呆れた様な、けれど優しさの含んだ声色でそう言われて胸が熱くならない訳がなかった。
『ホラ、言えよ。聞いてやるから』
ぶっきらぼうな物言いは優音のトレードマーク。
それが余計に涙を誘って。
「……あのね、十夜に元カノがいてね……」
他の人に言うつもりはなかったのに、気付けばポロッとそう言っていた。
それからあたしは、整理仕切っていない頭で分かりやすいように少しずつ優音に説明をした。
十夜の元カノが遥香さんだった事。
その遥香さんはドンキ・〇ーテで逢った女の人だという事。
そして、充くんに聞いた話し全て。
『……成る程な』
全てを話し終えた後、優音は一言だけそう言うとそれから暫く無言だった。
一遍に色々言われたら混乱するのは当たり前。
優音の頭が整理出来るまで大人しく待っていようと思い、ソファーからキッチンへ移動した。
『優音ー』
丁度冷蔵庫を開けた時、電話口から聞こえてきたのは貴兄の声。
その声に優音は『ちょっと待ってて』と言うと、何やら貴兄と話し始めた。


