Ri.Night Ⅳ


危険が付きまとうから公表しなかった?

危険な目に合わせたくないから鳳皇に入れなかった?


十夜はそれほどまでに……。



「遥香さんを大事にしていた」


「凛音さん……」


「……そういう事だよね?」


「……はい」


あたしの問い掛けに少し遠慮気味に頷いた充くんは、そのまま足元へ視線を下げた。


それはまるであたしの視線から逃れるように。



十夜は遥香さんが大事だったから鳳皇に入れなかった。

遥香さんを護る為に公表しなかった。

公表していないのに護衛をつけた。


全ては、遥香さんの為。

遥香さんを愛していたから。



「──だから今回も鳳皇に入れなかった」


「それはっ……!」


声を荒らげた充くんを制するように首を横に振る。


「……っ、」


そういう事だよ、充くん。


じゃなきゃこの状況で護衛だけなんて有り得ない。

有り得ないんだよ。


……ねぇ、

そうだよね?十夜。



「……何で二人は別れたの?」


そんなに好きだったのに、なんで……。


危険な目に合わせたくないから?


否、それなら初めから付き合ったりはしないだろう。


じゃあ、一体……。



「別れた理由は俺も知らないんです」


え?


「知らない、の……?」


「はい。……俺、元鳳皇って言いましたっけ?」


「あー、えっと……遥香さんが言ってたような……」


うん。確かに雷さんのお店の前で言ってた。


“充くんは元鳳皇で私の護衛をしてくれてたの”って。