Ri.Night Ⅳ


────…


「……オイオイ、思ってたよりも酷ぇな」


「なんでこんな……」


煌の言う通り、倉庫の中は酷い有様だった。


そこら辺にバイクの部品が飛び散っており、地面の至る所に血の痕。


倉庫の端に視線を滑らせれば、此処にいる半数の人達が集まり、倒れていた。


衣服は破れ、顔には青痣。


倒れている殆んどの人達が血を流していて。

苦痛に歪むその表情はとてもじゃないけど直視出来なかった。


……こんなの酷い。酷すぎる。


この世界ではこんなのよくあるって知っているけど、それでもここまでしなくても……。



奴等は武器を持っていた。

その証拠に、地面の至る所に金属バットや鉄パイプ、そして小型ナイフが転がっている。


鳳皇は武器なんて使わない。だから此処にこんな物が落ちている訳がないんだ。



「凛音、見るな」


「……っ、十夜」


不意に塞がれた視界と同時に耳元で聞こえた十夜の声。


視界を遮ったのが十夜の手だと直ぐに分かった。



真っ暗な視界の中、耳に入ってきたのはガチャとドアの開く音と荒々しく閉まる音。


二つ聞こえたところをみると、壱さんと煌、二人共車から降りたらしい。


「凛音」


ドアが閉まったのを合図にそっと外される大きな手。


無くなった温もりに少し寂しさ感じたけど、直ぐに後ろから新たな温もりに包まれた。