「凛音ちゃんおかえり!!」
「凛音ちゃん!!」
驚きすぎて動けずにいると、突然ドアが開いた。
開けてくれたのは煌。
その煌の後ろに見えたのは──
「みんなっ……!」
フルスモークでハッキリと見えなかった皆の顔。
満面の笑みを向けてくれる皆を見て、胸の奥から何とも言えない感情がじわりと込み上げてくる。
「うぅ~」
「……お前、泣いてんなよ」
「うっさい」
泣きだしたあたしを見て呆れたように溜め息を吐き出す煌。
「凛音ちゃん!おかえり!」
「二日ぶりー!!」
口々に名前を呼ばれ、“おかえり”と言ってくれる皆に涙が溢れて止まらない。
嬉しくて。
本当に本当に嬉しくて。
もう、どれだけ泣かせば気が済むのだろう。
「──凛音」
陽と彼方が先に降りたのを見て、十夜が軽くあたしの手を引く。
十夜に支えて貰い、車から降りた。
「みんな、ただいま!」
顔を上げれば、飛び込んできたのは皆の笑顔。
大好きな笑顔に大きく手を振る。