Ri.Night Ⅳ


「……え、何でりっちゃんが?」


車内から出てきたあたしを見て、怪訝な表情で十夜を見る彼方。


十夜はあたしを連れて行かないと思っていたのだろう。


「十夜、全員で行ったら目立つんじゃない?」


彼方から十夜に視線を移してそう言うと、


「十夜、凛音ちゃんの言う通りだ。全員で行ったら目立つ。俺は車で待ってるよ」


応えてくれたのは壱さん。


言い終わったのと同時にリモコンキーで車のロックを解除して、車へと戻っていく。


「じゃあ俺も待ってるよ。陽はどうする?」


壱さんに続いてそう言った彼方は、ドアに手を掛けながら陽にそう問い掛けた。


「俺は一緒に行く」


「……分かった。じゃあ早く行け。何かあったら電話しろよ」


「分かった!」


片手を上げる彼方に手を振ると、その場から駆け出した。




「煌、どの辺!?」


「直ぐそこだ。そこの角を右に曲がったら本屋がある。その前にいた」


角を曲がったらすぐ。

という事は曲がる手前で歩かなければいけない。


これは“偶然”。


“偶然”を装わなければ意味がないんだ。


知り合いだとバレないようにしなければ。