「……大野、お前Mだったのか」
「いや、どっちかって言うとSかな。りっちゃんは別なのよ。あのツンデレが可愛い」
「いや、お前にはツンしか見せてねぇと思うけど」
「そのツンがいいんだよ」
嵐ちゃんの突っ込みにデレッと頬を緩ませる彼方はどこからどう見てもMにしか見えない。
よし。今日からM男と呼ぼう。
「桐谷、凛音を頼む」
「あぁ」
「お前等も、凛音を護ってやってくれ」
貴兄が鳳皇幹部一人一人に目を向けてそう言うと、
「あぁ、約束する」
煌が小さく頷いた。
「凛音」
煌からあたしへ視線を移した貴兄は真剣な表情で。
けど、すぐにいつもの優しい表情へと変わった。
「余り好き勝手して仲間を困らせるなよ?」
「好きかっ……しないし!」
「そうか?みんな結構振り回されてるような気がするけど」
「気のせいだよ、気のせい」
クスクスと笑う貴兄に拗ねた口調でそう言うと、貴兄は機嫌を取るように優しく頭を撫でてきた。
「ならいいけど。凛音、危ない事はするなよ?何かあったら桐谷達を呼べ」
「うん、分かってる」
「また近々そっちに行くから」
「皆で?」
「皆で」
「うん、待ってる」
皆があの倉庫に来る。
それが堪らなく嬉しく感じた。


